| 「オーガニックフラワーへの道」
日本一美しい花を咲かせたい。それがデザイナーだった頃の私の夢でした。昼夜の寒暖差の大きい、日本一の晴天率を誇る信州佐久は、美しい花を栽培するには日本屈指の産地。佐久という地、農業という職。全てが未知の世界。夢を叶えたい。そんな一途な想いが、信州移住を決意させ、農の世界へと誘いました。
虫を皆殺しにすること。それが美しい花を栽培するための必須条件だと、農業研修中の私は学んできました。当たり前だと決めつけていました。
そんなある日のこと、忘れもしない事件が起こりました。薬剤使用中(土壌消毒中)にガスマスクが外れ、自らの命を危険に晒したのです。そして私は化学農薬を受け付けない身体となりました。二つの選択。営農を断念するか、無農薬で花の栽培をするか。夢を断念するか、叶えるか。自ずと道は決まりました。私のオーガニックフラワーへの探求が始まったのです。
私の主要作物はカーネーション。古来ヨーロッパでは、その繊細で多様な色合いの花として、バラとともに愛されてきました。ハーブとしても愛用され、食や香水の素材となりました。前述の薬剤事件は、私に新たな夢を与えてくれたのです。見た目に美しい花だけでなく、食べて美味しい花、薫って爽やかな花、お風呂で肌を潤す花。
人間の五感で楽しんでいただける花を咲かせたい!
花の無限の可能性を伝えるメッセンジャーになりたい!
それが今の私の夢です。
夢を形にすること。そのチャレンジには、ときとして他者の嘲笑や根拠のない批判を受けることがあります。でも私は思うのです。端から無理と決めつけるとき、自らの可能性を否定するのではないかと。
私のモットーは「あり得ないを形にする」こと。
その実現の喜びは、私の花を手に入れてくださった人の笑顔で伝わるのだと信じています。応援してくださる人が存在する限り、全力で夢を追いかけてゆく所存です。私はまだまだ未熟者ですが、皆様のご支援を心よりお願い申し上げます。 |